日本からの荷物、関税とられたーー!!
荷物が税関で止められて、全然届かない・・。
日本からの荷物を楽しみにしていたのに、
関税が取られたり、税関手続きで長期間届かなかったりすると
テンションがだだ下がりますよね・・。
でも、
「どんな場合にどのくらいの関税が取られるのか」
という決まりを事前に知っておけば
「関税とられた――!」という悲劇をぐんと減らすことができます!
こんにちは、ドイツで駐在妻をしているはりぃです!
駐在中何度も日本からの荷物を受け取っていますが、
まだ関税を取られたことはありません!
じつは、関税のルールは各国の税関や大使館等で事前にチェックすることができます。
この記事では、
私が住んでいるドイツの関税ルールについてまとめてみました。
これを読めば、日本から荷物を送ってもらう際に気をつけたい注意点が分かりますよ!
一部税率が違うものの、
ほかのEU国もほぼ同様のルールになるはずなので参考にしてみてくださいね。
この記事は2021年3月時点の情報です。ここ最近制度が大きく変化し、私もついに関税を取られてしまいました・・でも半分は取り返しました!近日中(2023年2月中)に記事を大幅アップデート予定ですので少々お待ちください。
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日本からドイツへの荷物:関税ルールは2パターンに分けられる
ドイツ税関のホームページによると、日本からの荷物は次の2つのケースに分けられるます。
- ギフト(贈り物)
- オンラインショッピングの荷物
①は日本に住む家族や友人などからの贈り物の場合です。
この場合、
45ユーロ未満かつ一定の条件をクリアすれば免税
となります。
ギフトになるかどうかのポイントは、
「個人から個人宛であること」と、
「対価を得ることなく送られた物=お金のやり取りがない」ことです。
贈物は個人から個人宛に、対価を得ることなく送られた物でなければなりません。企業が発送人・受取人となっている物は贈物に該当せず、関税・税金が発生します。
ドイツへの郵便物 – ドイツ連邦共和国大使館総領事館
②は通販サイトなどからの荷物です。
こちらは少額でない限り、課税対象となります。
それぞれのケースについて詳しくみていきましょう。
商用目的の荷物には別のルールがあります。詳細はドイツ税関のホームページ等で各自ご確認ください。
日本からドイツへの荷物:贈り物(ギフト)の関税はいくらかかる?
贈り物(ギフト)の場合、
日本からの荷物にはつぎのとおり関税がかかります。
総額 | 関税率 |
---|---|
45ユーロ未満 | 免税 |
45~700ユーロ未満 | 一律17.5%(or 15%) |
700ユーロ以上 | 各品目別の関税率 |
45ユーロ未満の贈り物
一定の条件を満たす45ユーロ未満の贈り物には関税はかかりません。
税関手続きも不要になります。
日本大使館やドイツ税関のホームページにも、
一定の条件を満たせば
45ユーロ未満は免税だとしっかりと書かれています。
個人が送る小型荷物の大半は贈物として扱われます。次の条件を満たす物は免税令(第25条~第27条)の定めにより関税が免除され、税関手続も不要です。
ドイツへの郵便物 – ドイツ連邦共和国大使館総領事館
In most cases, private small items are gift items. These shipments are duty-free and are not subject to any customs formalities if the following conditions are met (Art. 25 to 27 Customs Exemption Ordinance):
Gift shipments – Zoll
45ユーロ未満なら免税になるのね!
ひとまず安心!
免税になる一定の条件については後ほどご紹介します。
45~700ユーロ未満の贈り物
一定の条件を満たす45ユーロをこえる贈り物には
一律17.5%もしくは15.0%の関税がかせられます。
700ユーロをこえると、各品目別の関税率がかせられます。
くわしくは、「オンラインショッピングの関税」の章でご紹介します。
贈り物の関税ルールが適用されるための一定の条件とは?
ここまで、贈り物は
45ユーロ未満なら免税
45~700ユーロ未満なら一律17.5%もしくは15.0%の関税
と説明しました。
ですがこのルールが適用されるためには
つぎの条件を満たしていなければなりません。
- 特定の品目については、定められた範囲を超えないこと
- 個人から個人に宛てた不定期の荷物であること
- 無償の荷物であること(受取人は一切の支払、反対給付その他の給付を行わないことが免税条件であるため、物々交換等は課税対象となります)
- EUの関税領域およびヘルゴランド島以外から発送されたものであること
- 個人使用または受取人宅での消費のみを目的とし、かつ商業目的との疑いを生じさせない程度の形態と量であること
(引用:ドイツへの郵便物 – ドイツ連邦共和国大使館総領事館)
※②の特定の品目はコーヒー・たばこ・アルコール・香水等
45ユーロ未満なのに税関で荷物が止められたり、関税が取られたときは、
この条件のどれかを満たしていない(と疑われている)可能性があります。
たしかに、これまで税関で止められた荷物のことを思い返すと、
この中のどれかに引っかかっていたかも。
たとえば・・
税関に止められた荷物の中身がこちら↓
- しょうゆ1ℓ 3本
- みりん風調味料1ℓ 3本
- 豆板醤 5瓶
同じ種類のものが大量に入っていたため、商業目的と疑われました。
さきほどの免税条件⑤について疑われていたんですね。
当時ポーランドに住んでいて、
ポーランド税関はわりと適当だったために
税関に行って個人使用目的だということを伝えたら、あっさり免税になりました。
ドイツだとそんなにすんなりとOKになるかは不明です・・。
日本からドイツへの荷物:税関に止められないために私がしている工夫
税関からムダな疑いをかけられないように、
日本の家族からドイツに仕送りしてもらうときには
以下のように工夫してもらっています。
- 総額45ユーロ未満にする
- 同じ種類のものを大量に入れない
- 値札や包装、外箱はすべて取る(商業(転売)目的だと疑われないように)
- 納品書や請求書と間違われるような書類は入れない(有償の荷物だと疑われないよう)
- 宛名・送り名は個人名で(実家から私宛の荷物なので会社名になることはないですが、一応。。)
ほかにも、オンラインショッピングの荷物だと疑われないように、
Amazonや楽天などの通販サイトのロゴが入った箱を
梱包に使わないようにしている人もいるそうです。
友だちにはこういう細かいマイルールを伝えるのが面倒なので
「荷物は送らないで!」と言っています(笑)
複数荷物は発送日に注意!
荷物の総額は、一箱ごとではなく、「同じ日に発送された」荷物の合計になります。
「荷物」は個人が個人に宛てて同じ日に発送し、一つの税関で手続を受ける物品の単位で、箱の個数は不問です。
ドイツへの郵便物 – ドイツ連邦共和国大使館総領事館
日本から複数の荷物を送ってもらうときは
1日1箱にしてもらったほうが無難ですね。
日本からドイツへの荷物:オンラインショッピングの関税はいくらかかる?
日本の通販サイトで買った荷物をドイツに送る場合
以下の関税・輸入売上税がかせられます。
総額(送料込み) | 関税 | 輸入売上税(VAT) |
---|---|---|
22ユーロ未満 | 免税 | 免税 |
22~150ユーロ未満 | 免税 | 7%or19% |
150ユーロ以上 | 各品目別の関税率 | 7%or19% |
注目してほしいのは
総額が「送料込み」になること!
The value of the consignment is decisive for calculating the import duties. What matters is what amount was actually paid to receive the goods. If the final invoice amount includes postage costs, these will not be deducted.
Internet orders – Zoll
ドイツ税関のホームページにも送料も総額に含まれると書かれています。
日本からドイツまでの送料は高いのに・・。これは痛い!
また、オンラインショッピングの荷物にはおもに
- 関税
- 輸入売上税(=VAT)
のどちらか、もしくは両方がかせられます。
一口に関税といっても
いくつか種類があるんだねー。
タバコやアルコール、コーヒー等は関税と輸入売上税に加えて、別途諸税(consumption tax)もかせられます。
possibly consumption taxes , including energy tax, tobacco tax, alcohol tax, alcohol tax, beer tax, sparkling wine and intermediate product tax and coffee tax, for all goods subject to excise duty
Internet orders – Zoll
22ユーロ未満の荷物
22ユーロ未満のオンラインショッピングの荷物は免税となります。(タバコやアルコール、コーヒー等は除く)
Shipments of goods with a total value of no more than 22 euros can be imported without the collection of import duties.
Internet orders – Zoll
ただし、『送料込み』で22ユーロ未満なので、
現実的にはあまりあてはまるケースはないかもしれませんね。
22~150ユーロ未満の荷物
22ユーロ以上のオンラインショッピングの荷物には、『輸入売上税』がかせられます。
輸入売上税というのは、
日本の消費税にあたるVAT(付加価値税)のことで、
EU内でも国によって税率がことなります。
付加価値税は、輸入品に対しては輸入売上税(Einfuhrumsatzsteuer)として課せられる。
ドイツ関税制度 – JETRO
ドイツでは、
食料品や本などの日用品は7%、それ以外は19%です。
さらに、運送会社に支払う税関手数料として6ユーロが追加でかかります。
2018年3月からはドイツポストとDHLは22ユーロより高い商品では税関手数料6ユーロを徴収し、通関手続きをして直接家まで届けてくれるようになりました。
関税について(国際郵便・オンラインショッピング編) – ドイツニュースダイジェスト
150ユーロ以上の荷物
150ユーロ以上のオンラインショッピングの荷物には、
『関税』と『輸入売上税』の両方がかせられます。
関税の税率はモノによってことなります。
(詳細はドイツ税関ホームページをご参照ください。)
ドイツ税関ホームページにのっていた
『日本からブラウスを買った場合の関税計算の例』が分かりやすかったので、
以下翻訳してご紹介します!
- ブラウス:200ユーロ
- 送料:35ユーロ
- ブラウスの関税率:12%
- ブラウスの輸入売上税率(ドイツ):19%
【関税】
(ブラウス代 200€+送料 35€)x 関税率 12% = 28.2€
【輸入売上税】
(ブラウス代と送料 235€+関税28.2€)x 輸入売上税率 19% = 50.01€
【トータル=税関に支払う金額】
28.2€ + 50.01€ = 78.21€
なんと、日本のオンラインショッピングで200ユーロのブラウスを買ったら、
78ユーロもの税金がとられることに・・!!
高すぎる・・!!おそろしや・・
AmazonGlobalの海外配送なら関税込み
関税ルールむずかしすぎ・・。
予想外の関税がかかるのが怖くて
日本のネットショッピングからお取り寄せができない・・。
関税が不安な人はAmazonGlobalの海外配送を使うのがおすすめです。
通関でかかる輸入税、関税、その他手数料の見積額を事前に計算してくれます。
そして、商品を買う際にその見積もり関税も一緒に支払えばOK。
(対象国のみ。対象国はこちら)
実際の輸入関税が見積もりよりも低かった場合は差額が返金され、
実際の輸入諸関税が見積もりよりも高かった場合には
新たに請求されることはないとのことです!
アマゾン太っ腹・・!!
想定外の関税がかかることもないので
関税が不安な方はAmazonGlobalで日本のものを買うのが一番手軽で安心かと思います。
詳しくはAmazon内の輸入税等前払金についてをご参照ください。
海外送付禁止物を荷物に入れないことも重要!
以上のような関税のルールを事前に知っていれば
想定外の関税をかけられたり、
長期間税関で止められたりする可能性をぐっと減らすことができます。
関税ルールのほかに、もう一つ気をつけたいことがあります!
それは、
海外送付が禁止されているものや輸入禁止物をあやまって荷物に入れないことです!
禁止物は、各国の大使館や税関、運送会社のホームページ等にのっているので
荷物を送る前に一度チェックしておきましょう。
私は日本郵便のサイトでよくチェックしています。
見やすくて便利♪
関税のルールを知って賢く日本から荷物を送ろう♪
長くなりましたが、私が調べた関税のルールは以上です!
税関で荷物が止まってしまうと、
荷物が届くまで通常の倍以上の時間がかかったり・・
わざわざ税関まで取りに行かなきゃいけなかったり・・
関税を取られたり・・
期限までに取りに行かないと日本に送り返されたり・・
、、と良いことが一つもありません(笑)
なので、
贈り物なら45ユーロ未満にとどめる、
オンラインショッピングならAmazonGlobalを使って関税を事前に払っておくなど、
税関で止められにくい対策を事前に取っておくことをおすすめします!
また、贈り物の場合は、
家族に値札や包装を取っておいてもらう、
同じものを大量に送らないなど、
税関に疑われないような工夫をしておくとなお良しです!
それでも運悪く税関で止められてしまった場合はもう運です(笑)
担当スタッフによって対応はかなり差があります。
驚くほどテキトーな人もいればかなり厳しい人もいるし、
こればかりは本当に運ですね。。
できるかぎりの対策や工夫をして、あとは無事に届くことを祈りましょう!
こんにちは、ぶしつけで申し訳ないのですが現在ドイツへの持ち込みで悩んでいることがあり、こちらに投稿させていただきました。お時間ある際にでもご回答頂けますと幸いです💦
今夏にドイツの友人を訪ねにはじめて行きます。友人から日本のビールがおいしかったのでお土産に欲しいと言われ、大好きな友達なのでありったけ(笑)持っていきたいのですが、こちらのブログを拝見してから、商業利用と疑われないか心配になってきました。。持っていく品目は以下のものです。これらも疑わしく思われるのか、本当にお時間がある際で構いませんので、見て頂きたいです。。
チョコレート(メルティーキッス)3箱
オリオンビール10本(暑中見舞い用の新品箱詰め、5種同種、他の5本は限定フレーバーなどで味が違うようです)
以下のにてんなのえすが、ビールはやはり厳しいでしょうか。すでに箱入れで購入しているのですが、こちら5本などにすればまだ持ち込みは可能なのでしょうか(´;ω;`)
また追加で質問なのですが、つまり関税さえ払ってしまえば(高いですが💦)友達に箱ごとあげられるという認識で合っていますかね…!?アルコール度数はどれも5パー前後で持ち込みは可能なはずなので、もうこうなったら払ってしまおうかとも思いつつあります(;´・ω・)長々とすみませんっ
こんにちは。コメント承認が遅くなってしまいすみません。
ドイツ入国の際の持込荷物の免税範囲についてのご質問ということでよろしかったでしょうか。
ドイツ大使館にわかりやすくまとめられたページがあったので、こちらを参考にされるのが良いと思います!
ビールは16リットルまで免税なようです。
https://japan.diplo.de/ja-ja/service/zollfrei/951368
ちなみにチョコレート3箱というのは、段ボールに3箱ではなくて、コンビニで売っているようなサイズのチョコ3個ということですかね?
そのくらいの量だと商業利用で疑われることはないと思います。一時帰国から戻ってくる人達はもっと大量に買っていたりするので^^;
ドイツ滞在楽しんでくださいね。
初めまして。
娘がドイツ留学をしており、
娘はピアニストのためCDを販売
しており、日本にある在庫を
ドイツへ送るのですが、
その際、22ユーロは超えます。
関西、輸入消費税は発生しますか?
またその発生したものを、
娘では無く、こちらで負担すら方法は
ありますか?
よろしくお願いします。
コメント承認と返信が遅くなってしまいすみません!
関税がかかるかどうかは関税局の判断になるので私のほうでは判断が難しいです。個人間の「ギフト(贈り物)」は45ユーロ以下であれば免税となるはずですが、yukiさんのケースがギフトになるかどうかも分かりません。
また、関税等を発送元が負担するという方法も私はやったことがないので分かりかねます。お役に立てず…。ただネット通販でそういった関税元払いをやっているところはあるので、システム自体はあるはずだと思います。DHLや郵便局に問い合わせてみるといいかもしれません。